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子どもがいじめをしてしまった! 逮捕される可能性は? 罰則はあるの?

2021年02月08日
  • 少年事件
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子どもがいじめをしてしまった! 逮捕される可能性は? 罰則はあるの?

東京都教育委員会は東京都の公立小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校を対象に、平成30年度の「暴力行為」「いじめ」などを把握するため調査を実施し、結果を公表しました。その結果、暴力行為の発生件数は2596件で、前年度より379件増加し、いじめの認知件数は、5万1912件で、前年度より2万863件増加したようです。

このような統計からもわかるとおり、学校でのいじめは年々増加している傾向にあります。つまり誰でもいじめの加害者・被害者になる可能性があるのです。

子どもを持つ親としては、子どもがいじめにあわないかどうかということだけでなく、いじめをしていないかどうか、についても心配しなければなりません。

今回は、子どもがいじめをしてしまった場合の逮捕の可能性や罰則について、ベリーベスト法律事務所 立川オフィスの弁護士が解説します。

1、いじめは法的に罰せられるのか

いじめという言葉自体はよく聞きますが、具体的には、どのような行為をいじめというのでしょうか? 以下では、いじめの定義といじめで成立し得る犯罪について説明します。

  1. (1)いじめとは?

    「学校でのいじめ」と聞くと、大津いじめ事件を思い浮かべる方もいるでしょう。この事件では、学校と教育委員会の隠蔽体質が問題視され、いじめ防止対策推進法が制定されるきっかけにもなりました。

    いじめ防止対策推進法では、「いじめ」を以下のように定義しています(同法2条1項)。

    児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう


    ポイントは、加害者の認識ではなく、被害者が苦痛を感じたかどうかがいじめの基準となっている点です。加害者が「これくらいは大丈夫だろう。」と思っていたとしても、いじめと認定されてしまう可能性は常にあります。

    また、同法では、以下のように学校の対応を定め、いじめには犯罪行為として取り扱われるべきものがあることを明記しています(同法23条6項)。

    学校は、いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときは所轄警察署と連携してこれに対処するものとし、当該学校に在籍する児童等の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは直ちに所轄警察署に通報し、適切に、援助を求めなければならない
  2. (2)いじめで成立し得る犯罪とは?

    では、いじめでどのような行為が犯罪行為に当たることになるのでしょう。以下では、成立し得る犯罪と具体的な行為について説明します。

    ①暴行罪、傷害罪
    暴行罪・傷害罪は以下の場合に成立します。

    • 暴行罪……相手を叩いたり、殴ったり、蹴ったりした場合(刑法208条)
    • 傷害罪……殴る蹴るといった暴行によって相手が怪我をした場合(同法204条)。物理的な怪我をしていなかったとしても、いじめによって相手が精神的な障害を負い、PTSDなどになった場合にも傷害罪が成立する場合がある。


    暴行罪の法定刑は、「2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料」で、傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

    ②脅迫罪
    「殺すぞ」、「痛い目にあわせてやる」、「ネットでばらまくぞ」などと言って相手を脅した場合には、脅迫罪(同法222条)が成立します。

    脅迫罪の法定刑は、「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」です。

    ③強要罪
    「断った場合には殴る」などと脅し、汚物を口にいれるなど、相手が嫌がることをさせたり、危険なことをさせたりした場合には、強要罪が成立します(同法223条)。

    強要罪の法定刑は、「3年以下の懲役」です。

    ④逮捕罪、監禁罪
    ロッカーや倉庫に閉じ込めたり、紐で手足を縛り動けなくしたりした場合には、逮捕罪、監禁罪が成立します(同法220条)。

    逮捕罪、監禁罪の法定刑は、「3月以上7年以下の懲役」です。

    ⑤強制わいせつ罪、強制性交罪
    「断った場合には殴る」などと脅し、服を脱がせたり、性器を触ったりした場合には、強制わいせつ罪が成立します(同法176条)。なお、この場合、異性間ではなく、同性間であっても強制わいせつ罪は成立することになります。

    また、同様の手段で性行為をした場合には、強制性交罪が成立します(同法177条)。

    なお、13歳未満の子どもに対し、わいせつな行為や性行為をした場合には、暴行や脅迫などの手段を用いてなくてもこれらの犯罪が成立します。

    強制わいせつ罪の法定刑は、「6月以上10年以下の懲役」で、強制性交罪の法定刑は、「5年以上の有期懲役」と規定されています。

    ⑥名誉毀損罪、侮辱罪
    相手を誹謗中傷するために、インターネットサイトやSNSで児童や生徒の実名を挙げて悪口を書き込んだり、大勢の人がいる前で悪口を言ったりした場合には、名誉毀損罪(同法230条)や侮辱罪(231条)が成立します。

    • 名誉毀損罪……「お前は万引きをした」などと事実を摘示して悪口を言った場合
    • 侮辱罪……単に「バカ」「アホ」など事実を摘示せずに悪口を言った場合


    名誉毀損罪の法定刑は、「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」で、侮辱罪の法定刑は、「拘留または科料」です。

    ⑦窃盗罪
    相手の財布からお金を盗んだり、教科書などの所持品を盗んだりした場合には、窃盗罪が成立します(同法235条)。
    窃盗罪の法定刑は、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」と規定されています。

    ⑧強盗罪、恐喝罪
    相手を殴ったり、脅したりして、お金を取り上げた場合には、強盗罪(同法236条)や恐喝罪(249条)が成立します。このとき、手段として用いられた暴行または強迫が、相手の反抗を抑圧する程度であれば強盗罪が成立し、それに至らない場合には、恐喝罪が成立します。

    強盗罪の法定刑は、「5年以上の有期懲役」、恐喝罪の法定刑は、「10年以下の懲役」です。

    ⑨器物損壊罪
    教科書を破いたり、上履きを隠したりした場合には、器物損壊罪が成立します(同法261条)。
    器物損壊罪の法定刑は、「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料」と規定されています。

2、未成年の場合は?

犯罪行為をした場合、成人であれば、最終的に裁判で裁かれることになりますが、加害生徒や加害児童が未成年の場合には、成人と異なる特殊性があります。

未成年の場合、どうなるのか確認していきましょう。

  1. (1)未成年者の場合の特殊性

    子どもの年齢が何歳かによって扱いが異なりますので、以下では、子どもの年齢別に説明します。

    ①子どもが14歳未満の場合
    刑法41条では、「14歳に満たない者の行為は、罰しない」とし、14歳未満の子どもに対しては、刑事責任能力がないため、刑罰は科されないことになっています。14歳未満の子どもは刑事未成年とも呼ばれます。そのため、14歳未満の子どもがいじめをして、そのいじめが犯罪行為にあたったとしても、刑罰を科されることはありません。

    ただし、少年法では、14歳未満の子どもであっても、刑罰法規に触れる行為をした場合には、「触法少年」として扱われます。

    触法少年については、福祉的な配慮から児童相談所が介入し、児童福祉法上の措置が優先されますが、一定の重大事件である場合や、家庭裁判所の審判に付するのが適当と認められる場合には、家庭裁判所に送致され、少年審判の手続が行われます。

    ただ、少年審判となったとしても、刑事責任能力はないことに変わりはないため、上述の刑事処分が下されることはありません。家庭裁判所は保護観察や少年院送致などの保護処分を決定することになります。

    ②子どもが14歳以上20歳未満の場合
    子どもが14歳以上の未成年者の場合には、刑事責任能力があります。しかし、子どもは、精神的にも未熟で、周囲の影響を受けやすいこともあり、犯罪行為があったとしても、成人と同様に責任を追及することは適当ではないとされています。

    そのため、いじめが犯罪行為にあたる場合であっても、成人のように刑事裁判で裁かれるということは原則としてなく、家庭裁判所の少年審判という手続によって処分が決められることになります。

  2. (2)家庭裁判所が重大事案と判断した場合

    子どもの場合には、原則として刑事裁判で裁かれることはないと説明しましたが、一定の重大事案については例外的に家庭裁判所の審判ではなく、成人と同様に刑事裁判で裁かれる場合があります。

    具体的には、以下の場合には検察官送致の決定がされます。

    1. ① 死刑、懲役または禁錮に当たる罪の事件について、調査または審判の結果、その罪質および情状に照らして刑事処分を相当と認めるとき
    2. ② 故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件で、罪を犯したとき少年が16歳以上であったとき


    そして、検察官送致がされた事件については、検察官が裁判所に起訴して、成人と同様に刑事裁判の手続が行われることになります。

    検察官送致のことは、「逆送」(ぎゃくそう)とも表現しますが、重大事件などではニュースで逆送が行われたと報道されることもしばしばあります。

3、逮捕される可能性はあるのか

では、子ども(未成年)がいじめをした場合、子どもが逮捕されることはあるのでしょうか。以下では、子どもが逮捕される可能性や刑事裁判・民事裁判の手続について説明します。

  1. (1)逮捕の可能性

    逮捕とは、犯罪の証拠隠滅の防止や、逃亡の防止のために、被疑者の身柄を拘束する手続のことをいいます。

    子どもであっても、刑罰法規に触れる犯罪行為をした場合には、成人と同様に逮捕がされる可能性があります。ただし、逮捕がされる可能性があるのは、14歳以上の子どもです。

    少年事件の場合、身柄拘束は以下の2つの流れを踏むことになります。

    ①警察・検察による身柄拘束
    逮捕をされた後は、警察による取調べを受け、48時間以内に検察に事件が送致されます。そして、事件の送致を受けた検察官は、24時間以内に、勾留を請求するか、家庭裁判所に送致をするかを判断しなければなりません。

    なお、勾留については、身体拘束が子どもに与える悪影響に鑑みて、検察官は、やむを得ない場合でなければ勾留請求をすることができないとされており、裁判官もやむを得ない場合でなければ勾留できないとされています。

    これは、身柄拘束するかどうかの判断を、成人に比べて慎重に行うという趣旨に基づきます。

    ②家庭裁判所による身柄拘束
    事件の送致を受けた家庭裁判所は、審判のために子どもの身柄拘束が必要であると判断する場合には、観護措置の決定をし、少年鑑別所に子どもを収容します。鑑別所の収容期間は、4週間を限度とされていますが、事案によっては、8週間まで更新されることがあります。

  2. (2)少年審判、刑事裁判

    ①少年審判
    事件の送致を受けた家庭裁判所の裁判官が、調査の結果と鑑別所での鑑別結果を踏まえて、審判を行う必要があると認めるときは、審判の開始決定をします。

    審判では、子どもに非行があったかどうかや子どもの性格、環境などに問題がないかどうかについて、子どもだけでなく保護者や関係者の言い分も十分に聞いた上で、子どもに対する処分を決定します。

    家庭裁判所がする処分は、以下のとおりです。

    • 保護観察
    • 児童自立支援施設または児童養護施設送致
    • 少年院送致
    • 検察官送致
    • 知事または児童相談所長送致
    • 不処分
    • 試験観察


    ②刑事裁判
    子どもの場合には、原則として少年審判により処分が決定されますが、すでに説明したとおり、一定の重大な犯罪については、成人と同様に起訴され、刑事裁判が行われることになります。

    刑事裁判の結果、有罪となれば、判決内容に従った刑が科されることになります。ただし、子どもの場合には、科刑に関して特則があり、死刑と無期刑が緩和されていたり、不定期刑の言渡しが認められています。

  3. (3)民事裁判

    いじめによる被害を受けた子どもは、肉体的にも精神的にも多大な苦痛を被ることになります。不登校になってしまったり、最悪のケースでは自殺に至るということも考えられるでしょう。

    このような場合、加害者は刑事(少年)事件として処分を受けるだけでなく、民事上も損害賠償請求をされる可能性があります。

    被害者側は、加害者の子どもがおおむね12歳未満であった場合には、民事上の責任能力がないため、加害者の子どもに直接損害賠償請求することはできませんが、加害者の子どもの両親に対して、損害賠償請求をすることが可能です。

    いじめを原因とした損害賠償請求は、事案によっては、数千万円から億単位になるものもあります。なぜならば、被害者もまだ未成年であることが多いため、被害者の将来への影響が極めて大きいからです。

    順調に成長し、就労して収入を得ることができていたのにもかかわらず、いじめが原因でそれが適わなかったということになれば、将来の数十年分にわたる損害が計上されるため、賠償義務は甚大です。したがって、いじめを軽視することは絶対にしてはいけません。

4、少年事件・刑事事件は弁護士へ相談

自分の子どもがいじめの加害者であったことが分かったときは、弁護士に相談することをおすすめします。

  1. (1)被害者との示談交渉

    いじめは、犯罪行為にもあたり得る重大な行為です。場合によっては、逮捕され、裁判所による処分を受ける可能性もあります。

    子どもの場合には、環境調整が重要と言われています。環境調整とは、子どもが更生するための環境を整えるという意味ですが、例えば監督者をもうける、悪友と接触しないようにする、勉学に集中できる体制を作る、などです。

    少年事件においては、上手に環境調整ができるかどうかが最大の分かれ目です。
    もっとも、被害者との示談についても軽視することはできません。早期に示談を成立させることによって、今後の処分にあたっては有利に働くこともあります。

    いじめ行為をした加害者の子どもの親として、被害者の子どもの親に謝罪するというのはもちろん必要になるといえますが、加害者の側から示談の提案をすることは心情からして難しいこともあるでしょう。弁護士であれば、このような交渉についての経験が豊富ですから、被害者の心情に配慮した示談交渉をすることもできますし、謝罪に同席するといった対応もできると期待できます。

    また、弁護士は、被害者と合意ができれば、合意書(示談書)を作成します。具体的な事案に応じた最適な合意書を作成することができます。

    被害者との示談交渉を考えているのであれば、弁護士に相談してみるとよいでしょう。

  2. (2)学校との交渉

    子どもが逮捕され、観護措置などの身柄拘束をされてしまうと、長期間学校に行くことができません。

    学校側との交渉を放置してしまうと、最悪の場合には、退学処分が下されることもあります。子どもがいじめ行為を反省して、社会に復帰しようとしても、退学処分によって復帰の可能性がなくなってしまうと、今後の更生に悪影響が生じるおそれがあります。

    弁護士に学校との交渉を一任することで、子どもの居場所の確保が可能になる場合があります。まずは、弁護士にご相談ください。

5、まとめ

いじめは、逮捕されることもある犯罪行為であることをしっかりと認識しなければなりません。子どもが逮捕されてしまった場合には、親は子どもの進路や将来についてさまざまな不安を抱えることになるでしょう。そのような不安を解消するためには、まずは弁護士にご相談ください。
ベリーベスト法律事務所 立川オフィスでは、経験豊富な弁護士が、いじめの事案について対応いたします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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