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家内労働者とは何か? 内職を頼むときに気を付けるべきこと

2022年02月24日
  • 労働問題
  • 家内労働者とは
家内労働者とは何か? 内職を頼むときに気を付けるべきこと

厚生労働省が公表している「家内労働のしおり」によると、令和2年度の全国の家内労働従事者数は、10万8293人で、そのうち東京都の家内労働従事者数は、9271人でした。家内労働従事者の数は、昭和45年には、約200万人もいましたが、徐々に減少していき、現在は、上記のとおり約10万人にまで減っています。

自社の仕事を外部に発注する際に、「家内労働者」と契約することがあります。家内労働者とは、いわゆる内職と呼ばれるものですが、家内労働法という法律が適用されることになります。初めて家内労働者と契約をしようと考えている経営者の方としては、契約にあたってどのような点に注意をすればよいのかが気になるところです。

今回は、家内労働者とは何か、家内労働者と契約するときのポイントなどについてベリーベスト法律事務所 立川オフィスの弁護士が解説します。

1、家内労働者とは

家内労働者とは、どのような仕事を行う人のことをいうのでしょうか。以下では、家内労働者についての基本的な事項について説明します。

  1. (1)家内労働者の定義

    家内労働者とは、家内労働法2条2項によって、以下の要件をすべて満たす者であると定義されています。

    1. ① 製造・加工業者や販売業者またはこれらの請負業者から委託を受けること
    2. ② 物品の提供を受け、その物品を部品・附属品または原材料とする物品の製造、加工などに従事すること
    3. ③ 委託業者の業務の目的である物品の製造加工などを行うこと
    4. ④ 主として労働の対償を得るために働くものであること
    5. ⑤ 本人のみまたは同居の家族とともに仕事をし、常態として他人を使用しないこと
  2. (2)家内労働者は「労働者」? 「個人事業主」?

    家内労働者は、委託を受けた企業の指揮監督下で働くわけではありません。作業方法や労働時間は、家内労働者本人の裁量で行うことができますし、複数の委託者と契約することができます。また、家内労働者の事業所得または雑所得については所得税の計算において必要経費の特例が認められています。

    このような点からは、一般的な労働者とは異なり、個人事業主に近いといえるでしょう。そのため、労働基準法上の労働者には該当せず、労働基準法は適用されません。

    しかし、家内労働者は、委託を受けた企業から原材料や部品の提供を受け、他人を使わずに製造・加工といった仕事を行うことになります。経済的にみれば、家内労働者は、委託者である企業に従属しているといえますので、このような点からは、労働者に類似しているともいえます。

    そのため、労働基準法の適用されない家内労働者を保護するために、家内労働法によって、委託者に対してさまざまな義務を定めています

2、家内労働者と契約するときのポイント

個人事業主と契約する場合と異なり、家内労働者と契約をする場合には、家内労働法が適用されることになります。そのため、以下のように家内労働法の内容を踏まえた契約内容とする必要があります。

  1. (1)最低工賃

    最低工賃とは、委託者が家内労働者に支払うべき工賃の最低額をいいます(家内労働法8条)。最低工賃は、文字通り最低額の工賃を意味しますので、最低工賃を下回る額を契約で定めた場合には、当該契約は無効となり、最低工賃との差額を支払わなければなりません(家内労働法14条、16条)。また、最低工賃以上の工賃を家内労働者に支払わない場合には、委託者に対して罰金が科せられることになりますので注意が必要です(家内労働法34条)

  2. (2)工賃の支払い方法

    家内労働者は、委託者である企業から支払われる工賃によって生計を立てています。工賃の支払いは、家内労働者の生活にとって重要なものであることから、工賃の支払い方法についても一定の決まりがあります。

    ① 現金での支払い
    工賃の支払いは、現金での支払いが原則とされており、製品や小切手による支払いは認められません(家内労働法6条1項)。ただし、家内労働者が同意すれば、以下の方法での支払いは可能です。

    • 郵便為替の交付
    • 銀行など金融機関の預貯金口座への振り込み


    ② 納品から1か月以内の支払い
    工賃の支払いは、家内労働者から物品を受領した日から1か月以内に支払わなければなりません(家内労働法6条2項)。納品後の検査が完了していないとしても、支払いを先延ばしにすることはできません。

    ③ 全額一括での支払い
    工賃の支払いは、全額を一括で支払う必要があります。家内労働者が納品した物品に不良品があったとしても、一度全額を支払ったうえで改めて不良品分の減額を請求することになります。また、家内労働者が委託者から家内労働に必要な機会を購入したとしても、その代金を工賃から控除することはできません。

  3. (3)家内労働手帳の交付

    委託者は、家内労働者に対して仕事を依頼するときに部品や材料を提供しますが、その際に家内労働手帳というものも交付しなければなりません(家内労働法3条)

    また、委託者は、委託をする都度、委託をした業務の内容、工賃の単価、工賃の支払期日等を家内労働手帳に記載しなければなりません。

    家内労働手帳とは、委託者と家内労働者との間の仕事内容、報酬などの条件を記載したものであり、後日契約内容をめぐってトラブルが生じることを防止するためのものになります。

3、労働災害が起こったときはどうするべきか

家内労働者も危険な仕事に従事していることがありますので、仕事を原因として病気になったり怪我をしたりすることがあります。そもそも、家内労働者に対しては労災保険の適用があるのでしょうか。

  1. (1)労災保険特別加入制度について

    家内労働者は、企業と雇用関係のある労働者ではありませんので、原則として労災保険への加入はできません。しかし、業務上の負傷や疾病の発生する危険性の高い作業に従事している家内労働者については、一般の労働者に準じて保護することが適当であると考えられるため、労災保険に特別加入することができます。

    労災保険に特別加入することができるのは、以下の作業に従事している家内労働者です。

    1. ① プレス機械、型付け機、型打ち機、シャー、旋盤、ボール盤またはフライス盤を使用して行う金属、合成樹脂、皮、ゴム、布または紙の加工の作業
    2. ② 金属製洋食器、刃物、バルブまたはコックの製造または加工に関する次のいずれかの作業
      • ・研削盤やバフ盤を使用して行う研削または研まの作業
      • ・溶融した鉛を用いて行う金属の焼入れ、焼きもどしの作業
    3. ③ 有機溶剤や有機溶剤含有物を使用して行う作業のうち、以下のいずれかの製品の製造または加工に関するもの
      • ・履物、鞄、袋物、服装用ベルト、グラブ、ミット(化学物質製、皮製、布製のものに限る)
      • ・木製または合成樹脂製の漆器
    4. ④ 陶磁器の製造に関する作業のうち、以下のいずれかに当たるもの
      • ・鉛化合物を含有する釉薬を使用して行う施釉の作業
      • ・鉛化合物を含有する絵具を使用して行う絵付けの作業
      • ・施釉、絵付けを行ったものの焼成の作業
    5. ⑤ 動力により駆動する合糸機、撚糸機または織機を使用して行う作業
    6. ⑥ 木工機械を使用して行う作業のうち、以下のいずれかの製品の製造または加工に関するもの
      • ・仏壇
      • ・木製または竹製の食器
  2. (2)加入手続き

    労災保険の特別加入手続きについては、家内労働者個人では行うことができず、家内労働者で組織する団体を通じて加入手続きを行うことになります。家内労働者は、家内労働者の特別加入団体に加入したうえで、当該団体が都道府県労働局長に加入申請をして、承認を受けることで特別加入が認められます。

4、顧問弁護士サービスとは

家内労働者との契約の場面に限らず、企業の活動にともなう事業全般の法的リスクを避けるためにも顧問弁護士サービスの活用を検討することをおすすめします。

  1. (1)顧問弁護士の役割

    顧問弁護士とは、企業の日常的な法律問題やトラブルについて継続的に相談を受け付け、企業経営全般のサポートをしてくれる弁護士のことをいいます。企業の経営をしていると、日常的にさまざまな問題や悩み事に直面します。専門の法務部があれば、そこで対処することもできますが、中小企業の多くは、法務部を設けていないところも多いでしょう。

    しかし、顧問弁護士がいることによって、法務部がない企業でも専門的な法的問題をいつでも気軽に相談することができます。このような相談だけでなく、顧問弁護士は、一般的に以下のようなサービスを提供しています。

    1. ① 契約書の作成やリーガルチェック
    2. ② 就業規則の改訂
    3. ③ 法的トラブルへの対応
  2. (2)顧問弁護士サービスを利用するメリット

    顧問弁護士サービスを利用することで、いつでも気軽に弁護士に相談をすることが可能になります。

    顧問弁護士ではなくトラブルが生じた際に単発で弁護士に相談をすればよいとお考えの経営者の方もいるかもしれませんが、単発の相談では、その都度、事業内容などから説明しなければなりませんので、トラブルの対応に遅れが生じる場合もあります。緊急時に素早い対応をしてもらうためには、普段から企業の実情をよく知る顧問弁護士を利用する必要があります

    また、効率的な企業経営を行うためには、トラブルが生じた場合の事後的な対応ではなく、トラブルが生じないようにするための事前の対策が重要になります。顧問弁護士がいない場合には、何か法的な問題が生じたとしても、自分だけで解決しようとして結果として被害の拡大を招くことも少なくありません。

    顧問弁護士がいることによって、紛争の火種が生じた際には、気軽に相談をして、すぐに対処することができますので、トラブルが生じる前に解決することができるケースも多いでしょう。

5、まとめ

ベリーベスト法律事務所では、弁護士だけでなく税理士、社会保険労務士、弁理士が所属しており、企業のあらゆる法律問題に対応することが可能です。企業のニーズに合わせてさまざまな料金プランを用意しており、月額3980円からの顧問弁護士サービスの利用が可能です

顧問弁護士サービスの導入を検討している経営者の方は、ベリーベスト法律事務所 立川オフィスまでご連絡ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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