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具体的相続分とは? 法定相続分・指定相続分との違いや算定方法を解説

2022年03月29日
  • 遺産分割協議
  • 具体的相続分
具体的相続分とは? 法定相続分・指定相続分との違いや算定方法を解説

立川市が公表している人口に関する統計資料によると、令和2年の立川市の死亡者数は、1833人でした。令和2年の死亡者数は、直近5年間で最も多い数字であり、それに伴い多くの相続が発生したと推測されます。

相続が発生した場合には、法定相続分を目安に遺産を分けるということは何となく理解している方も多いと思います。しかし、相続では、法定相続分という用語以外にも「具体的相続分」、「指定相続分」という用語もあり、それらをきちんと理解しておかなければ適切に遺産分割を行うことはできません。

今回は、具体的相続分の算定方法や計算例を、ベリーベスト法律事務所 立川オフィスの弁護士が解説します。

1、具体的相続分とは|法定相続分・指定相続分との違い

具体的相続分とはどのようなものをいうのでしょうか。以下では、具体的相続分について、その前提となる法定相続分、指定相続分と合わせて説明します。

  1. (1)法定相続分とは

    法定相続分とは、遺産の総額に対して各法定相続人が取得できる遺産の割合であり、民法で定められる数字です。法定相続分については、誰が相続人になるかによって異なります。

    ① 相続人が配偶者と子どものケース
    このケースでは、各相続人の法定相続分は、以下のようになります。

    • 配偶者:2分の1
    • 子ども:2分の1


    子どもが複数いるときは、子どもの人数で2分の1の法定相続分を均等に分けます。たとえば、子どもが2人いた場合には、それぞれの法定相続分は4分の1ずつになります。

    ② 相続人が配偶者と親のケース
    このケースでは、各相続人の法定相続分は、以下のようになります。

    • 配偶者:3分の2
    • 親:3分の1


    父母がともにご健在の場合には、3分の1の割合を均等に分けます。具体的には、父が6分の1、母が6分の1を取得することとなります。

    ③ 相続人が配偶者と兄弟姉妹のケース
    このケースでは、各相続人の法定相続分は、以下のようになります。

    • 配偶者:4分の3
    • 兄弟姉妹:4分の1


    兄弟姉妹が複数いる場合には、4分の1の割合をその人数で均等に分けます。たとえば相続人に兄と妹がいた場合には、兄の法定相続分は8分の1、妹の法定相続分は8分の1ずつになります。

    なお、離婚して後妻がいるケースの相続については以下のコラムをご覧ください。
    関連記事:再婚した父の遺産相続権利があるのは後妻だけ?

  2. (2)指定相続分とは

    被相続人が遺言書を作成し、その中で各相続人の相続分を指定することも可能です。この時、各相続人の取得する相続分は法定相続分ではなく、遺言書で指定された相続分によることになります。この遺言書によって指定された各相続人の相続分のことを「指定相続分」といいます

    たとえば、配偶者と子ども(長男、長女)が2人いる場合には、法定相続分は、配偶者が2分の1、子どもがそれぞれ4分の1ずつになりますが、遺言書で配偶者の相続分を4分の1、長男の相続分を2分の1、長女の相続分を4分の1と指定することもできます。

    指定する相続分の割合は、被相続人が自由に決めることができますが、相続人には法律上で保障されている相続の権利(遺留分)がありますので、それに配慮した割合とすることが重要です。

  3. (3)具体的相続分とは

    具体的相続分とは、法定・指定相続分を前提に個別具体的な要素を加味して修正した相続分のことです。

    考慮される個別具体的な要素とは、たとえば、相続人が被相続人から生前に受けた多額の贈与金や相続人による遺産の維持・増加に対する特別の寄与があります

2、具体的相続分の計算要素

具体的相続分を計算するためには、さまざまな要素を確定したうえで行う必要があります。計算する前に、どのような要素があるか押さえておきましょう。

  1. (1)特別受益の確定

    特別受益とは、相続人が被相続人から受けた生前の贈与や遺贈の利益をを指します。

    特別受益の対象になるものとして、民法では、以下のものを規定しています。

    • 遺贈
    • 婚姻のための贈与
    • 養子縁組のための贈与
    • 生計の資本としての贈与


    被相続人から特定の相続人が特別受益にあたる贈与または遺贈を受けていた場合に、この相続人が他の相続人と同じ相続分を受けるとすれば、他の相続人との間で不公平な結果となります。そこで、特別受益がある場合には、それを相続財産の前渡しとみて、持ち戻して計算をすることによって、相続人同士の公平を図ることになります

  2. (2)寄与分の確定

    寄与分とは、被相続人の生前に財産の維持・増加に関して、特別な貢献をした相続人がいる場合に、相続財産から寄与分を控除したものを相続財産とみなして相続分を算定しその算定された相続分に寄与分を加えた額をその者の相続分にするという制度です。

    たとえば、被相続人を自宅で長年介護をするなどして金銭と労力をかけてきた相続人がいる場合に、法定相続分どおりの遺産分割しか認めないとなると、その相続人の労力が報われなくなってしまいます。

    寄与分は、このような場合に遺産分割内容を調整することによって相続人同士の公平を図る制度です。

3、具体的相続分を算定するモデルケース

具体的相続分の計算要素がわかったところで、各計算式を具体的な事例にあてはめて考えていきましょう。

  1. (1)具体的相続分の計算

    具体的相続分の算出は、以下の計算式を用いて行います。

    • ① 相続開始時の遺産の評価額+特別受益-寄与分=みなし相続財産額
    • ② みなし相続財産×法定または指定の相続分=各相続人の一応の相続分
    • ③ 一応の相続分+寄与分-特別受益=各相続人の具体的相続分
    • ④ 各相続人の具体的相続分÷相続人全員の具体的相続分の総額=具体的相続分率
    • ⑤ 遺産分割時の相続財産額×具体的相続分率=現実的取得分
  2. (2)特別受益がある場合の具体的相続分

    被相続人
    相続人 母、長男、長女
    相続財産 5000万円
    特別受益 生前に長男に1000万円の現金を生前贈与

    上記の事例で具体的相続分を算定するためには、まずは、「①みなし相続財産額」を計算します。

    みなし相続財産=5000万円+1000万円=6000万円

    遺言によって相続分が指定されているときは指定相続分を、遺言がない場合には法定相続分を上記みなし相続財産に乗じて、「②各相続人の一応の相続分」を計算します。

    母の一応の相続分=6000万円×2分の1=3000万円
    長男の一応の相続分=6000万円×4分の1=1500万円
    長女の一応の相続分=6000万円×4分の1=1500万円

    特別受益がある相続人については、一応の相続分から特別受益の額を控除して、「③各相続人の具体的相続分」を算定します。

    母の具体的相続分 =3000万円-0円 =3000万円
    長男の具体的相続分 =1500万円-1000万円 =500万円
    長女の具体的相続分 =1500万円-0円 =1500万円
  3. (3)寄与分がある場合の具体的相続分

    被相続人
    相続人 母、長男、長女
    相続財産 5000万円
    寄与分 長女が療養看護によって1000万円相当の寄与をした

    上記の事例で具体的相続分を算定するためには、まずは、みなし相続財産の額を計算します。

    みなし相続財産=5000万円-1000万円=4000万円

    遺言によって相続分が指定されているときは指定相続分を、遺言がない場合には法定相続分を上記みなし相続財産に乗じて、一応の相続分を計算します。

    母の一応の相続分=4000万円×2分の1=2000万円
    長男の一応の相続分=4000万円×4分の1=1000万円
    長女の一応の相続分=4000万円×4分の1=1000万円

    寄与分を取得する相続人については、各相続人の一応の相続分に寄与分を加算して、具体的相続分を算定します。

    母の具体的相続分 =2000万円+0円 =2000万円
    長男の具体的相続分 =1000万円+0円 =1000万円
    長女の具体的相続分 =1000万円+1000万円 =2000万円

4、遺産分割については弁護士へ相談

不公平な遺産分割を避けたいなど、相続に関するお悩みは、相続紛争の解決実績がある弁護士に相談をすることをおすすめします。

  1. (1)具体的相続分によって公平な遺産分割を実現できる

    相続が発生した場合には、法定相続分によって遺産分割をすることが基本となりますが、相続人同士にはさまざまな事情がありますので、法定相続分による遺産分割では不公平な結果になることがあります。

    そのような場合には、特別受益や寄与分を考慮した具体的相続分による遺産分割を行うことになります。しかしながら、特別受益や寄与分についてはその存否や金額が争われることが多く、説明をするためには法律の知識や経験が必要となります。

    弁護士であれば、特別受益や寄与分の計算を適切に行うことができますので、法定相続分による遺産分割では実現することができなかった公平な遺産分割の実現をサポートすることができます。また、第三者の公平な視点から相続に関する意見であれば、ほかの相続人も納得しやすく、遺産分割がスムーズにいくことが期待できます。

  2. (2)スムーズな遺産分割を実現できる

    遺産分割をする際には、まずは相続人全員で話し合いをして遺産分割方法などを決めていくことになります。しかし、相続人には少しでも多くの財産をもらいたいという気持ちや、特定の財産(建物など)が欲しいといった希望がありますので、相続人間の利害が対立することによって遺産分割協議が長期化することも珍しくありません。

    弁護士であれば相続人の代理人として遺産分割協議に参加することができますので、法的観点から相続人を説得することによって、当事者同士で話し合いをするよりもスムーズな遺産分割を実現することができます。

5、まとめ

生前に被相続人から多額の現金をもらっていた、被相続人の療養看護に貢献をしたなどの事情がある場合には、それらを考慮した公平な遺産分割を実現することが可能です。また、協議でスムーズに反映させるには弁護士によるサポートが有効です。相続に関するお悩みは、ベリーベスト法律事務所 立川オフィスまでお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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